急病で動物病院を受診するときに
愛犬が急病になって動物病院を受診するとき、どんな心づもりで動物病院に行くとよいでしょうか。
大切な愛犬の具合が悪いのですから、飼い主さんも不安になるのも当然です。でも、ちょっとしたコツを覚えておくと、愛犬の負担も軽減され、飼い主さんも安心して受診することが可能になります。
動物病院の受付で受診目的(主訴と言います)を伝えるときに、あるいは診察室で獣医師と話しをするときに、言いたいことをうまく伝えられないことがあると思います。ほかにもたくさんの患者さんが待っているときには待合室の雰囲気も忙しくて自分までそわそわしてしまい、いざ自分の順番になって診察室に入っても、なにをどこから説明したらよいのかと気ばかり焦ってしまうこともよくあります。
人間なら、「昨日からお腹のこのあたりがこんなふうに痛いので云々」などと自ら説明することもできますが、イヌは話せません。
唯一の手がかりは飼い主さんの気づき・観察力・洞察力です。
もちろん獣医師の診察やさまざまな検査で病因の裏づけをするわけですが、たくさんある“可能性”を絞り込んで正しい診断にいたるには、「情報収集」が欠かせません。そのときの重要な情報源が、飼い主さんの“気づき”なのです。飼い主さんの観察力と伝達力が、たいせつな愛犬を救うといっても過言ではありません。
では、どうすればよいのか。
受診に先だって、主訴以外の情報、たとえば、ここ数日の食欲の有無(いつもと同じか、少ないのであればふだんのの何%くらいか)、元気の有無、便の状態(軟便なら持参)、嘔吐の有無(あれば持参)など、気づいたことをメモをしておくとよいでしょう。受診前にご自宅である程度準備をして、待合室でもう一度読み返してみると、足りない情報やあいまいな情報を発見することができます。
そのメモを元に獣医師と話しをすれば受診もスムーズに進み、伝えたいことも忘れずに話すことができます。これは、飼い主さんのためだけでなく、愛犬の負担もかなり軽減されるのです。
簡潔に、そして的確に愛犬の容態を伝えられるということは、獣医師が診察室で一番時間をかけて行いたいこと、つまり愛犬の“診察”に時間をかけることができるのです。
また、こうしたメモを作成することで、飼い主さんも冷静で、客観的に症状をとらえることができ、飼い主さん自身の不安も軽減されるはずです。
いざというときのために、ぜひ覚えておいてください。(R)
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